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これから始めたい研究とは?−−−Petプロジェクト

Gbはおろか、Tbの容量の超広帯域ネットワークを自由に使える日が来るのも間近です。そのようなネットワークをどう使いましょうか?

すぐに思い付くのは、もちろん映像に代表されるストリーミング伝送でしょう。テレビの番組などを、ネットワークを使ってオンデマンドでアクセスできるようにして、個人個人の番組を作る時代が来るでしょう。

でもそれだけでしょうか?半導体ならびに光技術の目覚しい発展により、コンピュータおよびネットワークの性能は予想を越えて大きくなっています。それでは、これらのありあまる性能をどう使うのか、これは情報処理分野に課せられている大きな課題の一つです。

単に映像をオンデマンドで流すとしても、我々個人は一日に使える時間は有限であるから、そうそう映画ばかり見ているわけにはいかないでしょう。また、仮に500チャネルのオンデマンドTVができたとして、そのコンテンツは誰が用意するのでしょうか。我々が満足してみていられる番組を作るには、例えば30分ものでも数千万円以上のコストがかかっています。

ということで、これまでに考えてもいなかったような新しいトラフィック源の開発、またこれまでを越える新しいコンテンツの生成などの研究が不可欠です。その一つの可能性は、センサを組み入れた巨大なリアルタイム制御系へのネットワークの変身ではなかいでしょうか。

多くの情報源が、常時情報を発信しつづけることができるようになることでしょう。そして、利用者はこれらの情報を自由にオンラインで切り替えて、選択して使うことができるようになるでしょう。すなわち、「世界中を机上に載せる」ことができるようになるのです。そうなれば、

P ervasive: いつでも、どこでも、どこにでも、到達可能になります。
E mbedded: 常時接続ですから、再び「いつでも、どこでも」の世界です。しかも、何にでも。すなわち、全ての「物」がネットワークにつながって、情報を発信しています。
E ternal: またまた、常時接続の世界です。「今日はお休み」ということはありません。「いつでも」空気のように!
T ransparent: そうです。「空気」のように、意識せずとも「今、そこに」あるのです。
日本は、携帯などに代表されるように、新しいコミュニケーション媒体を使った新しいコミュニティ構築は世界一です。我々も、Internetの新しいコミュニティ構築をしましょう。


Petプロジェクトとは?
いつでも、どこでも、なんでも、ネットワークに接続されていて、情報を発信できます。
さあ、何をつないで、どのような情報を発信させて、それらの情報を集めて、どう使いましょうか?

例えば、
(1) 「どこでもドア」
部屋の中のあらゆるところに、例えば50個もカメラを設置すれば、多分陰に隠れたところはなくなり、どこでも見ることができるようになるでしょう。同じように、例えば名所旧跡のあらゆる場所にカメラを数100個も設ければ、これらを使って自由に、いながらにして自分の部屋から「時空を超えた旅」ができるようになります。



(2) Global Book
Webは便利です。でも、これは「読む」には適していない構造です。私たちにとって、最も身近でかつ最も歴史が長い知識構造は書物です。Webを本の形に編集しましょう。全世界の知識を紡ぎ合わせて、自分の本を作りましょう。しかも、この本は動的に内容が最新の情報に変わる、「時々刻々出版」です。



(3) 「みんなでさわろう」
子供の頃、みんなで粘土をこねくりまわした記憶はないですか。友達は全世界に散らばってしまいましたよね。時空を超えて、みんなで同じものを触って変形したりしたい。これができれば、例えば協調設計などが可能になります。



(4) ダイナミックなWeb空間
今はWebの情報はサーチロボットなどで集めて、それを基にサーチエンジンなどを構築します。しかし、ネットワークの容量が大幅に大きくなったなら、ネットワーク全体を巨大な分散コンピュータと見ることができるようになり、よりダイナミックなWeb空間の構築が可能になります。どこかでWebに変更を加えると、それが自分に関係することであれば、自動的に通知してもらうこともできるようになります。


(5) 貼り付けチップ
どこにでも貼り付けて使える、例えばせいぜい1万ゲート規模かつ8KBサイズのOSを持つクライアント。これを貼ればなんでもネットワーク端末になることができる。


(6) その他、「時空を超えた付き合いをしたい」というアイデアはなんでも、実現しましょう。これによって、情報の共有空間・処理の共有空間・知識の共有空間が実現できます。



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